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vol.5『人工知能要素技術の研究は、私の夢テーマ 汎用人工知能実現方式について』

ジー・ブーンには、ITエンジニアとして通常業務をこなす傍ら、汎用人工知能要素技術の研究を行っている社員が在籍しています。そして先月の11月22日に行われた一般社団法人・人工知能学会研究会主催の「合同研究会2019」にて、研究発表を行ったITサービス事業本部の深田博幸を紹介します。

-今回の汎用人工知能実現方式について、どんな内容を学会で発表したのですか?

深田:現代社会ではあらゆるところにAIを駆使していますが、既存のAIは予め蓄積された膨大なデータやルール設定がなければ成立しません。例えとしてディープラーニングシステムなどのAIシステムは、あらかじめ膨大なデータをコンピューターに学習させるのが一般的です。しかし人間や生物の赤ちゃんは、いきなりそんな学習をしている訳ではありません。また事前に学習やルール設定が必要なシステムは、お決まりの答えしか出ません。しかし、人間や生物は状況に応じて、柔軟な対応ができます。実はAIの一歩先にある汎用人工知能「AGI」は、AIよりも汎用性や自律性に富んだ人工知能の総称です。私は人間や動物の脳をモデルとして、多様な情報に対し、同様な評価をし、更に判断やロジックの生成を可能とする方式を、9項目において先ずは発表しました。
ものすごく分かりやすい例を挙げます。例えば異種データの例として音楽と画像について、ヘビーメタルとボサノヴァの違いで説明します。

ヘビーメタルのCDジャケットの絵が右側に有りますが、これを画像データで表すと黒と白、フォトショップですと0.0.0と255.255.255のハイコントラストな画像になります。それに比べ左のボサノヴァのDVDジャケットはなだらかなブルーのグラデーションで表されます。音楽もイメージして頂いた通り、ヘビーメダルはドラムなどのインパクト、つまりハイコントラストな音です。比べてボサノヴァは軽く、穏やか、なだらかな音です。インパクトのある絵と、インパクトのある音。穏やかな絵と、穏やかな音。実はその抽象化の方法も特許の重要なポイントの一つなんです。力強さやなだらかさ、シンプルさや複雑さなどいう特徴を数値化することにより、異種データの評価を同じアルゴリズムで処理できる様にする訳です。
また特異点による類似抽出やそれらの安定度によって、事象の認識や価値の評価、ひいては学習の固定化によるロジックの生成についても、数値化により可能となるんです。

このように多様な情報を抽象化することにより、同様な特徴を持つ情報として取扱いが出来るようになるんです。問題は、開発には膨大な工数が必要で、少なくとも日本には引き受けて頂ける先が無い事なんです。

-なぜ、AIに興味を持たれたのですか?

深田:情報工学科を出まして、元々電機メーカーでコンピューターのOS(オペレーティングシステム)などの開発を行っていたんですが、隣の部署で人工知能の開発をしていたんです。そこで人工知能に興味を持ちました。

コンピューターの開発部がなくなり、代わって外国メーカーのOEMになってしまいました。残念ながら業務では人工知能に縁がなく、いわゆるSEに職種転換、そして転職をしまして、金融系の業務開発からセキュリティ業務をはじめ、大手インターネット企業のセキュリティや開発マネジメントなどを担当していました。
ITも人工知能も常に勉強し続けなければいけないのは共通項ですね。ちなみに特許を出す前には、既存の人工知能の調査、勉強を隅々までやって、少なくとも日本語では同種の技術が存在していない事までは確認しました。そこで、私が昔から温めていた汎用人工知能に関するものを特許庁に申請したところ、1年半くらい経過して、なんと特許庁のwebサイトで広報が出たんです。検索すると出てきますが、公知されたので、せっかくだから学会で発表してみようか、と考えまして今回発表しました。実は特許審査や維持に結構な大金が必要で、個人では全くお手上げ状態で、このままでは成立せず権利喪失するため、スポンサー募集中です。本当は国際特許にしないと意味が無いんですけどね。英語版は作ってあるのですが、費用が高くて・・・

-将来の夢は、どんなことを描いていますか?

深田:はい、私の夢は「皆が王様になればいい。家来はコンピューター」です。
実は、お恥ずかしながら、ジー・ブーンに来るまで将来の夢というのは余り考える余裕がなかったんです。しかし、2017年に縁あってこの会社に転職して、ここで行っている「ドリームデザインセミナー」を受講したんですが…、正直違和感を感じましたね。だって、それまでそんなものは考えずに日常生活を送ってきましたから、ここでいきなり夢を考えなさいと言われても…って感じでした。
確かにそれまで汎用人工知能を1つの形にしたいという気持はあったんですが、まったく現実として捉えていなかったですね。しかし、セミナーでその夢を最終形として考えるきっかけを与えられたんです。

「AIが発展すると仕事がなくなる」「多くの人がAIによって仕事が奪われる時代が来る」、だから嫌だという人は沢山いますが、例えばビル・ゲイツが、仕事が無くなったとしてもそうは考えないと思うんですよ。彼は失業したって生活していける。誰だってビル・ゲイツのような生き方が出来れば凄いじゃないか?って考えたんです。
ビル・ゲイツ並みは無理でも、日々の生活のためにお金を得るのではなく、自分の自己実現のために生きられるとよいなぁって考えたんです。そのような状態を作るにはどうすればいいか。そういう意味では皆が王様になればいい。衣食住は全てやってくれる社会的基盤の構築だって不可能と考えずに可能にするにはどうすればいいかを考え、実行していけばいいだけ。誰もが細々としたことはコンピューターに任せる。フィンテックなども使いこなせば面白い事になるでしょう。

-ジー・ブーンではどういう夢を応援してもらっていますか?

深田:先ほどの話と重複しますが、私が温めていた汎用人工知能の研究を特許に出願した。そして実際、第一線で汎用人工知能を研究している先生たちの前で自分の研究発表を行った。これらが実現したという事ですね。
今まで一般の人たちにこういう話をしても、「すごいですね!」と大体2分もてばよかったんですが(苦笑)、ジー・ブーンのドリームデザインセミナーで、自分の夢を考え、具現化するきっかけを作ってくれたという事は本当に感謝していますね。

正直、学会で発表するときはかなり緊張しました。相手はいわばアカデミックな世界の先生たちですよね。「そんな事とっくに知ってるよ。何を今さら!」的な雰囲気やそれを指摘されたらどうしようかと思っていたんです。しかし、実際は逆でした。「とても新鮮な論点だ!」と称賛を頂いたときは本当に夢を見ているのかと思ってしまいました。この会社は私に新たな出発点を与えてくれましたね。  

 


取材を終えての感想
最初、この取材依頼を受けたとき、筆者に理解が出来るのか…!?と真剣に悩みました(苦笑)。1日悩んだ挙句「よし!これも新しい世界を知るきっかけだ!」と今回、取材に臨ませていただいた訳なのですが...お話を伺い驚いたのは、今回深田さんが研究発表を行うきっかけになったのは、ドリームデザインセミナーで、このセミナーを受講しなければ、第一線の学会で発表する機会もなかったという事です。
まさに自分の夢を実現させるすごいセミナーであるという事を実感しましたが、逆にいかに自分の夢を表現する機会がないかという気づきにもなりました。
このセミナーの持つ力はすごい!
さて、次なる夢を実現させる人は一体どなたでしょう?